Creature Comforts

慢性的中二病

伊坂 幸太郎『砂漠』

砂漠 (新潮文庫)

砂漠 (新潮文庫)

 読了。
今まで読んだ三冊の伊坂作品の中で刺激が薄い分、私好みだった。
ここには私が妄想する理想の学生像が描かれているという気持ち。大学という舞台で仲間とともに楽しみながら成長していく。*1決して馴れ合いはなく、自然体のまま成長していく様を描く。

砂漠は大学後に否応もなく放り込まれる社会人生活の比喩である。砂漠のなかをひーこらいいながら歩いている身として、この作品に描かれた彼らの、充実した学生生活を素直にうらやましく思う。

*1:なにかこの、仲間感や冒険に似たテーマの作品があると考えていたのだが有閑倶楽部だ。