Creature Comforts

慢性的中二病

権力を振りかざす登場人物がデレる

最近話題の美味しんぼですが、意図的に論点をずらして、物語が面白いのか面白くないのかを説いていらっしゃるエントリが盛り上がってようです。

 

美味しんぼって面白かったよなーと。基本的には料理という究極兵器で、どんな傍若無人なやつらをひれ伏させる水戸黄門展開なんですよね。

そして欠かせないのが海原雄山というジョーカー。主人公山岡が唯一越えられるない男であり、有力者が集う美食倶楽部の主催者、つまり強い権力と実力を持つ男の存在。この男が上にいることで山岡の未熟さが際立つのです。

そしてその雄山がまれにデレるのがポイントなんですよ。たまに見せるやさしさがこれまでの仕打ちとのギャップでぐっとくる。

美味しんぼは最初の方しか読んでなくて恐縮なのですが、和解をしてしまったらその関係はすべて終わってしまったってことで、私が面白いと思っていた話の部分はなくなったといってもよいのかもしれません。もちろん別機軸で面白さを際立たせようとしている場合もあるやもしれませんが。

 

んで、もう一人、海原雄山的ポジションにいる別漫画のキャラクターを紹介させてください。それは、タッチの柏葉英二郎です。監督という絶対的な立場で過去の野球にうけた恨みをぶつけにやってきた男。母校の野球部監督として野球部をつぶすためにしごきをおこない、実際に壊滅寸前になります。しかしながら自分の野球愛がさらけ出され、最後には心を開く男なのです。あのね、タッチの物語は双子の野球少年のストーリーだと思っている人が多いかと思いますが、それは間違いです。タッチは柏葉英二郎の物語です。彼が心を開らき、解放した時点で物語は終わりましたもん。

やはり見どころは彼が時たま見せるデレ。特に主人公の上杉達也に挑発されてすこしつづ心の鎧がはずされていくところが見ものです。

そうです、絶対的権力者がデレる漫画はおもしろいのですよ。これが言いたかっただけ。