Creature Comforts

慢性的中二病

小説「ボトルネック」

ボトルネックとは − ボトルネック (bottleneck) とは、システム設計上の制約の概念。英語の「瓶の首」の意。一部(主に化学分野)においては律速(りっそく、「速さ」を「律する(制御する)」要素を示すために使われる)、または隘路(あいろ)という同意語も存在する。 Wikipediaより

例えば、カレー屋さんに長い行列ができている。人気で繁盛していると主かもしれないが、実は回転が悪く売り上げが大きく存している。その場合のボトルネックとはいったいどこになるのか。正しく原因を見つけて対処しないとかえって状況は悪化する。カレーのルーを作るのに時間がかかりすぎていると判断して、そこに人を増やしてみたら、実はお金の支払いの場所で時間がかかっていた。。。とか。例がよくなかったか。

ではここからネタばれ。

本書では、あまり生活がうまく回っていない少年が主人公。しかしそのうまく回っていない生活になかば諦めて受け入れてしまっている。しかし、そんな彼が訪れることになったパラレルワールド。その世界ではうまくいかなかったことがすべて解決してうまく回っている。そして、その解決の原動となっているのが、少年の「代わり」としてその世界に存在する少女。彼女が考え、動いたことで少年の世界にあった少年の周りの問題はすべて解決しているのだった。

そう、ボトルネックは少年、彼自身である。

これは胸に手を当ててみると痛いところがたくさんある。私自身、諦め受け入れてしまっている問題はこれまでたくさんある。きづかないものも含めれば相当数ではないだろうか。それは誰かのせいにしてノータッチのものも多くなるだろう。それに対して、解決に向けて動いていれば、いまなくなっているものもかなりあるかもしれない。

この小説は最後に少年にむごい選択肢を与えた状態で終了する。もう解決することができない問題が山積みの世界に戻るか、人生を終えるか。

生きていることは選択の山である。その中にはどちらも希望がない選択を選ぶ必要性がでてくることもある。それでも選ばなくてはならない。そのときは、よりよい未来を創る選択視を選んでいくことを心がけたい。