Creature Comforts

慢性的中二病

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望

織田裕二主演の人気ドラマを映画化し、日本の実写映画興行記録を打ち立てた大ヒットシリーズ最終作。湾岸署管内で開催中の国際環境エネルギーサミット会場で誘拐事件が発生し、被害者が射殺体で発見される。緊急招集された捜査会議では、すべての捜査情報を鳥飼管理官に文書で提出するという異例の義務が課され、所轄の捜査員は一切の情報を開示されないまま捜査を進めなければならない。そんな中、第2、第3の殺人事件が立て続けに発生し……。織田、深津絵里、柳葉敏郎らシリーズレギュラーキャストのほか、前作から加わった小栗旬、伊藤淳史らも出演する。

http://eiga.com/movie/57671/

まず、はじめに。私の見た感想はご他聞に漏れず、あまりにもひどいストーリー、そして脚本であり最後なのにとても残念であったこと。ただ、その前評判もたくさん聞いたうえで映画館に足を運びかつ映画が終わって映画館をあとにしたときにも、決して公開はしなかった。やはりファンであり、青春時代にどっぷりはまったドラマであったことによる、超厚底、竹馬並みの下駄をはいてみていることによるだろう。

まず、オープニングに泣かされた。例のテーマソングにのせていままでのシリーズの映像をフラッシュバックするオープニング映像。そして、なつかしのBGMだ。スリーアミーゴスのテーマや、捜査時に使われるディプディプドング、など映画シリーズでは余り使われていなかったBGMがきちんと使われているあたりがよい。そして3ではまったくでてここなくて超不満だった雪乃さんの登場もしっかりやってくれた。名言もきちんと入れてきて、特にいかりや和久さんの「なんてな」を室井さんにやらせるあたり、ぐっとつかませてくれる。

このようにファンにしてみれば、踊るキャラクターとちょっとしたファン心理のつかみどころがあれば、それだけでプラスに働くのだ。ただ逆にそのプラスの分があるだけに、きちっと最後のストーリをしっかりを組んでくれたら・・・ととても残念に思うのだ。はかせた下駄を踏み台にとてつもない名作が生まれた、はずなのだ。それを考えるととても悔しく思ってしまう。

そして、ファンだからこそ気に入らなかったのは、最後のシーンのすみれさんだ。あんな中途半端で「死んでいるのか」と考えさせるような思わせぶりなラストをしてほしくなかった。ファンの一人の意見としては不愉快に思うぐらいの演出で、最後ぐらいは元気なスミレさんでおわってほしかった。

と、まあ、不満だらけになってしまうのはどうしようもないのだが、やはりファンの心情としては素敵な思い出をありがとう、といいたい。この作品をみて、テーマソングを聴いて、キャラクタ達に会えると、テレビシリーズにはまったあのころに帰れるのだ。そこには一つの映画を超えた、感情がどうしてもでてきてしまう。