Creature Comforts

慢性的中二病

悪の教典

晨光学院高校2年4組担任の英語教師・蓮実聖司は、爽やかな風貌と明るい雰囲気で生徒や同僚教師から深い信頼を得ている。集団カンニングの防止やモンスターペアレントの対応などにも積極的に取り組んでいた。物理教師の釣井はそんな蓮実の動向を怪しみ、彼の過去を調べ始めていた。同じ頃、生徒の早水圭介も蓮実に疑いを抱く。実は蓮実が過去に勤務していた学校では、集団自殺事件が発生していたのだ。事件に蓮実が関係しているのか…?

http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD21869/index.html

だんだんと正体を現していく蓮実の恐怖を味わいました・・・。

ネタばれいきまーす。

いや、怖かったです。正直。見終わったあともなんかモヤモヤしています。ちょっと精神不安定になりそうなくらい。

恐怖の書き方が実に見事な作品だと思いました。前半のなんとなくスローペースながら確実に迫っていく恐怖。その中心にいる蓮見の表の軽やかさとのギャップ。そしてだんだんと、でも確実に迫っていく恐怖。そして痛い描写と最後の生徒ハンティング状態で本領発揮。そして彼の回想と妄想のシーンは異常な内面を実に分かりやすく描画していました。さらに、音楽の使い方も見事、なにか始まる、軽やかな音楽に思わず冷や汗をかいてしまうほどの見事な演出でしたね。映画の作り方を熟知した三池監督の巧さが存分に生かされている作品だと感じました。

まー、少しつっこまさせていただきますと、蓮見が今まで捕まらなかったのが不思議なほどの無計画な殺人でしょう。いくら人が少ないからといって、あんな明るい電車の中での殺しはさすがに目立ちすぎます。そしてクライマックスの大量殺人に至るのも綿密な計画があったわけではなく、いきあたりばったりの計画です。もし生き残りの証言者や、ADEの証拠がそろっていなくても確実に彼が捕まっていたのではないでしょうか。よくそんな計画でいままでつかまらずにいたものだと感心すら覚えました。

ただ、人の恐怖を匠についた演出やストーリーの間はたまりませんでした。こういう映画って見てる途中で後悔してしまうのですが、何故かやめられない中毒性があります。たまりません。