Creature Comforts

慢性的中二病

羽生 善治著 大局観 自分と闘って負けない心

前にも読んだことあると思ったのだが、将棋ブームが到来している勢いで読み返したでござる。

 

将棋の何が面白いかって、自分的には人生の縮図が含まれている気がするんだよねー、と前に書いたが、こちらの本のテーマである大局観もそのひとつであることは間違いないと思います。

この大局観を簡単にいうと、「木を見ず、森を観る力」とでもいいましょうか、全体を見渡す力だそうです。若いうちは勢いで挑戦できたとしても、年を取っていくと必然的に記憶力、勢いが衰えてくる。そこでベテラン棋士はこの大局観を使うことによって勝負をしかけるとか。この大局観は経験をつむほど養われ精度があがってくる、全体を見渡す力。そのご自身の経験を羽生名人は綴られている。

この話をきくとやはり将棋は現実世界の縮図なのだとひざを打つ。だって、若いうちにできることと、年をとってからのやり方は、人生のあれこれであてはめることができるじゃないですか。

自分も今その分岐がそろそろ近づいてきているのではと考えてしまう今日この頃ではあります。もちろん、羽生さんの棋力と私の社会におけるポジションを同等に比較するのはとても無理があるのはわかっています。ただヘボはヘボなりに自分の人生をがんばってきた自負があるので、今後はその経験をどのように巧く利用して作業をこなしていくのか、全体を俯瞰してみることが常に必要になってくるかと思っておるんですよ。なにもかもをがむしゃらにやるほど残りの時間もねぇなー、と考えるようになってしまいましたから。今後はこの大局観を意識して人生の対局を望んでいこうと思っている次第なのです。